滿洲産腕足類 Isogramma屬の1種に就て
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概要
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滿洲國高等師範學校江口元起教授は本溪湖産の興味ある腕足類の1種を著者等の1人畑井に送附されたが, 同種は明らかに Isogramma屬に入るべきものである。此屬名は1870年MEEK・WORTHEN兩氏に依り提唱され, 從來DITTMAR氏のAulacorhynchusのsynonymと考へられて居たが, Aulacorhynchusなる屬名は既に1834年に於てGOULD氏に依り鳥類の1屬に與へられて居た爲, SCHUCHERT・LE VENE兩氏に依りIsogrammaなる屬名が復活した。然して今日迄に報告せられた種類數は極めて少く, 其等と比較すれば本種は小形なる事其他の相違に依り一見他と區別せらるゝ故, 爰にIsogramma manchoukuoensisと新たに命名した。本屬は從來石炭系及二疊系より報告せられ, 北支那に於て恐らく上部石炭系のものと考へられて居る。本標品は其産出状態より推察して, 野田光雄學士の所謂Penhsi seriesに屬するものと考へられる。
- 日本地質学会の論文
- 1941-01-20
著者
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