油島介化石の特徴
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概要
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岩手縣西磐井郡油島村近傍に標式的に發逹する油島介層に就ては既に島倉・土田の兩學士に依つて報告されて居るが, 筆者等は更に同地方を調査した結果新なる化石を採取し得たので, 玄に之等の主要なるものに付報告せんとするものである。油島介層の化石群には殆ど卷貝類がなく大部分は二枚貝類である。之等の大多數は仙臺附近に發逹する瀧の口介層の化石群と共通種であり, 下部鮮新統を示すものである。總體的に見て淺海性種であるが稀に半鹹半淡水性のものもある。新しく採取した化石の多くは一般に介殻が厚く, 且重くて北方型を示して居る。比較的に種の數は少ないが個體の數は可成りに多く, 或個所に於ては殆ど1種のみ無數に集合して存在することもある。
- 日本地質学会の論文
- 1940-11-20
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