純チタンの既製ポストへの応用 : 金属鋳造コア用ポストとしての適応性

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
チタンを既製ポストとして応用することを試み,本報ではまず金属鋳造コア用ポストとしての適応性について検討するために,機械的性質ならびにコア鋳造による影響について現在市販されているNi-Cr合金および18-8ステンレス鋼の既製ポストと比較した。純Tiの素材線材は冷間引抜後焼なまし処理を施されており,機械的性質はほぼ金合金Type IIIに相当する。Ni-Cr合金と18-8ステンレス鋼ポストのかたさおよび引張強さはTiポストよりかなり大きいが,コア鋳造過程での加熱によって焼なましを受けて,かたさはTiポストを下回るようになり,強さにも大きな差は認められなくなった。しかし,純Tiは1,300℃まで加熱すると,酸化などによって著しくもろくなってしまう。Tiポスト上への他合金コアの鋳造性は非常に良好であり,1,000℃まではもろさも生じなかったことから,鋳込みが1,000℃前後までで完了する合金コアに対しては,Tiポストは有用であると考えられる。
1986-12-25

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク