中性電解水の歯科臨床への応用 : エナメル質への影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
中性電解水は,殺菌効果の持続性が優れており金属腐食が最少であることから歯科臨床において殺菌処理に次第に用いられるようになってきた.本実験では,中性電解水によるエナメル質表面への影響について調べて,他の電解水と比較した.強酸性電解水中では,浸漬にともない,著しいエナメル質表面の脱灰が肉眼およびSEM像観察により認められた.微酸性電解水中に浸漬した場合は, SEM像観察により軽微なエナメル質の脱灰がみられた.一方,中性電解水に浸漬したエナメル質には,水道水に浸漬した場合と同様で表面の変化は全く認められなかった.以上のことより,中性電解水は,金属腐食および塩素臭が最少であることに加えて,エナメル質への影響がほとんどないことから,歯科治療において洗口等に使用する電解水として最適であることが示唆された.
- 日本歯科理工学会の論文
- 2008-07-25
著者
-
陳 克恭
九州歯科大学口腔機能科学専攻口腔治療学講座齲蝕歯髄疾患制御学分野
-
柿川 宏
九州歯科大学歯科理工学講座
-
田島 清司
九州歯科大学歯科理工学講座
-
小園 凱夫
九州歯科大学歯科理工学講座
-
田島 清司
九歯大・生体材料
-
永松 有紀
九歯大・生体材料
-
柿川 宏
九歯大・生体材料
-
北 訓明
九歯大・生体材料
-
小園 凱夫
九歯大・生体材料
-
北 訓明
九州歯科大学口腔機能科学専攻口腔機能再建学講座生体材料学分野
-
永松 有紀
九州歯科大学口腔機能科学専攻口腔機能再建学講座生体材料学分野
-
田島 清司
九州歯科大学口腔機能科学専攻口腔機能再建学講座生体材料学分野
-
柿川 宏
九州歯科大学 口腔機能科学専攻口腔機能再建学講座生体材料学分野
-
小園 凱夫
九州歯科大学口腔機能再建学講座生体材料学分野
-
小園 凱夫
九州歯科大
関連論文
- ポーセレン・ラミネートベニアとポーセレン・インレーの適合性に及ぼす耐火模型材の熱的挙動
- 顎関節周囲への各種レーザー照射時における顔面皮膚表面温度変化の検討
- 繰り返し荷重によるセメント合着強さの変化
- カルボキシレートセメントの合着力におよぼす繰り返し荷重の影響
- ヒトの歯に生じたくさび状欠損修復後の咬合により生じる特異応力場の強さ : コンポジットレジンの剛性の影響
- P-118 有歯下顎のCTデータに基づいた3-D FEモデリング(数値解析,一般講演(ポスター発表),第54回日本歯科理工学会学術講演会)
- P-115 電解中性水の根管洗浄における消毒効果(滅菌・消毒,一般講演(ポスター発表),第54回日本歯科理工学会学術講演会)
- P-114 再改良型電解中性水ジェルの保存安定性(滅菌・消毒,一般講演(ポスター発表),第54回日本歯科理工学会学術講演会)
- 電解中性水の根管洗浄への応用
- 714 ヒトの歯に生じたくさび状欠損修復後の咬合により生じる特異応力場の強さ : 歯とコンポジットレジンの端部に生じる特異応力の強さ(バイオエンジニアリングIII)