WWW空間上に存在する表構造の一索引化手法

概要

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近年のインターネット技術の発展は目覚ましく,WWW空間上には,莫大な数のHTML文書が存在している.これらHTML文書には,形式的な情報を容易に伝達するために,数多くの表が含まれている.表構造内には,行列方向の単語間の関係や単語の意味情報など,非常に有益な情報を含んでいる.しかし,従来のネットサーチエンジンは,表内の関係を示すタグを取り除き,各項目を単語の羅列として索引化していた.そのため,表内に明示されている各項目間の関係を検索に反映させることができなかった.本稿では,WWW空間上に存在するHTML形式の表構造を対象にし,表構造内の関係を保持したまま各項目を索引化する手法を提案する.本手法は,複雑な表を解析可能なように改良した完全2進木によるセグメンテーション法を用い,表内での各項目の位置情報をコンパクトなビット列で表現する.また,本手法で表現した位置情報(ビット列)は,奇数ビットが桁方向,偶数ビットが列方向の関係を表すため,行列方向の位置関係を高速に照合できる.WWW空間上から収集した200個の表構造(4836個の項目数)に対して,表内の座標を索引化する手法と比較実験を行った結果,本手法による索引が87%コンパクトであり,各項目間の照合速度に関しては,本手法が約5.4倍高速であった.
一般社団法人情報処理学会の論文
2001-03-05

WWW空間上に存在する表構造の一索引化手法

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