語彙の制約を考慮した複合語解析モデルの構築
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概要
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我々は制約に基づく複合語解析モデルの構築を目指している.2単語からなる動詞を主辞にもつ複合語(動詞由来複合語)は前項の単語が主辞(後項)のサ変動詞に対して修飾的な働きを示す付加詞なのか, 主辞の内項(argument)に当たるのかを解析することが複合語の解析につながる.我々は文法的枠組として項構造, 語彙概念構造を用いてサ変動詞を分類した.しかし, 複合語の解析に当たって, 前項の単語(名詞, 形容動詞, サ変動詞)と主辞(サ変動詞)との関係が修飾か内項かの関係をほぼ決定するので, 名詞に対する分類が必要である.そこで, 本論文では, サ変動詞の項構造, 語彙概念構造を基にして, 名詞の分類を行ない, これを用いて複合語解析モデルの構築を目指す.分類には, 生成語彙の特質構造も利用した.分類をもとに制約を仮定し, 情報処理用語辞典から取り出した2単語からなる動詞由来複合語について入手による解析実験を行なった.その結果103語の複合語のうち, 92個(89%)の複合語を制約で解析することができた.この結果を受けて, 現段階でのモデルの限界について議論する.
- 2000-03-21
著者
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小山 照夫
国立情報学研究所
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竹内 孔一
岡山大学大学院自然科学研究科
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高須 淳宏
東京大学大学院教育学研究科
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小山 照夫
学術情報センター
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竹内 孔一
学術情報センター
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影浦 峡
学術情報センター
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内山 清子
慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科
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吉岡 真治
学術情報センター
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内山 清子
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究所
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内山 清子
学術情報センター研究開発部
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小出 照夫
国立情報学研究所
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竹内 孔一
岡山大 大学院自然科学研究科
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