天保郷帳における石高表記文字の個別認識
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概要
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本論文では, 古文書文字列を対象として, 古文書特有のつづけ字や食い込みに対処するために, 認識処理を援用した文字切り出し手法を提案し, 文字列からどの程度個別認識が可能かを検討する.まず, 初期文字切り出しとして, 連結するそれぞれの領域を矩形で囲み, 高さや横幅等の矩形情報を基に各文字パターンを切り出す.そして, 得られた文字パターンに対しニューラルネットワークを用いて個別文字認識する.ニューラルネットワークには自己想起型ネットワークを用いた.次に, 最適な切り出し位置を得るために, 認識処理を援用した再文字切り出しをする.最終的に, 得られた切り出し候補に対して個別認識する.本手法において, 「天保郷帳」を例にとった615個の文字列を対象とした個別文字認識では, 総文字数7987文字に対する平均認識率は94.87%が得られた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-01-26
著者
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