月経時不定愁訴と生理学的測定結果の関連性 : 自律神経活動と尿中イソプロスタンF_<2t>の測定結果との検討

概要

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月経不定愁訴に対する介入方法を模索するために,月経開始前と月経終了後の自律神経の活動状態と,尿中イソプロスタンF_<2t>を測定した。基礎体温測定にて排卵周期を確認できた大学生(月経開始前18名,月経終了後19名)を対象とした。月経不定愁訴質問紙としてMoos's Mensutrual Distress Questionnaire (MDQ)を使用し,自律神経活動の測定は,心拍変動の周波数解析をMemCalc(TARAWA)を使用し行った。尿中イソプロスタンF_<2t>量の測定は尿中イソプロスタンEIAキットを使用した。調査は2002年6〜8月に実施し,月経開始前と月経終了後の2回行い,月経開始前(月経周日-7〜-1日)と月経終了後(月経周日6〜17日)を比較した。MDQの痛み領域と副交感神経活動は正の相関(r=0.41,p<0.05)を,交感神経活動は負の相関(r=-0.48,p<0.05)を示した。尿中イソプロスタンF_<2t>量と月経開始前の副交感神経活動に有意な相開がみられた。月経前後において,交感神経活動の低下または副交感神経活動の増加に伴い,部位は異なるが,痛みが増加した。また,副交感神経活動の増加に伴い,プロスタグランディンF_<2t>が増加する可能性も示唆された。