亜硝酸ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムを触媒とする水和クロム(III)イオンとアミノポリカルボン酸イオンとの錯形成反応及び水和クロム(III)イオンのキレート滴定への応用
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概要
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亜硝酸ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムを触媒とする水和クロム(III)イオンとエチレンジアミン-N, N, N', N'-四酢酸イオン(EDTA)及びN-ヒドロキシエチルエチレンジアミン-N, N' N'-三酢酸イオン(EDTAOH)との錯形成反応をpH3.50〜4.80,I=0.90,25℃の条件下で速度論的に,更にこの反応の水和クロム(III)イオンのキレート滴定への応用について研究した.水和クロム(III)イオンとEDTA及びEDTAOHとの反応が亜硝酸ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムにより加速されるのは,亜硝酸イオンあるいは亜硫酸イオンがクロム(III)イオンに速やかに配位し,その結果クロム(III)イオンに配位している水分子が置換活性になりEDTAあるいはEDTAOGにより置換されやすくなるためと推察される.亜硝酸ナトリウム0.20Mの存在下で,水和クロム(III)イオンと過剰のEDTAをpH4.4(酢酸-酢酸ナトリウム),55℃で10分以上加熱した後キシレノールオレンジを指示薬として用いてTh-<4+>で逆滴定し水和クロム(III)イオンを精度よく定量できることが明らかになった.同様な結果が触媒として亜硫酸ナトリウムを用いても得られた.
- 1976-10-10
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