クロムアズロールSを指示薬とする滴定法によるイオン性界面活性剤の定量
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概要
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滴定法により, イオン性界面活性剤を定量する方法について検討した.滴定終点判定の指示薬としてはクロムアズロールS(CAS)を用いた.CASはpH5付近でオレンジ色となるが, 長鎖アルキル基を持つ第四級アンモニウム塩の陽イオン界面活性剤と反応すると紫色となる.陰イオン界面活性剤を定量する場合, 滴定剤としてゼフィラミン(Zeph)を用い, 陰イオン界面活性剤とZephの1 : 1のイオン会合体形成後の過剰のZephとCASの相互作用によるオレンジから紫の色調変化を利用する.陽イオン界面活性剤を定量する場合, 滴定剤としてラウリル硫酸ナトリウム(LS)を用い, 陽イオン界面活性剤とCASの相互作用を陽イオン界面活性剤とLSの1 : 1のイオン会合で抑制することによる紫からオレンジの色調変化を利用する, 本滴定法は10^<-5>〜10^<-4>Mの濃度範囲の陰イオン界面活性剤及び10^<-5>〜4×10^<-4>Mの濃度範囲の陽イオン界面活性剤の定量ができる簡便な方法である.市販の洗剤に含まれる陰イオン界面活性剤を本滴定法とJIS法(Epton法)により定量した結果, 両者の値はほぼ一致した.
- 1997-08-05
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