ブロモクロロフェノールブルーを指示薬とするコロイド滴定法によるイオン性界面活性剤の定量
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概要
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コロイド試薬を用いる滴定法により, イオン性界面活性剤を定量する方法について検討した.滴定終点判定の指示薬としては, スルホンフタレイン系酸性染料のブロモクロロフェノールブルー(BCPB)を用いた.BCPBはpH3付近で黄色の一価のBCPB^-として存在するが, 陽イオンコロイド試薬のポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(Cat-Floc)又は長鎖アルキル基を持つ第四級アンモニウム塩の陽イオン界面活性剤と反応すると, 二価のBCPB^<2->の青色となる.陰イオン界面活性剤を定量する場合, 滴定剤としてCat-Flocを用い, 陰イオン界面活性剤とCat-Flocの1 : 1のイオン会合体形成後の過剰のCat-FlocとBCPB^-の相互作用による黄から青の色調変化を利用する.陽イオン界面活性剤を定量する場合.滴定剤としてボリビニル硫酸カリウム(PVSK)を用い, 陽イオン界面活性剤とBCPB^-の相互作用を陽イオン界面活性剤とPVSKの1 : 1のイオン会合で抑制することによる青から黄の色調変化を利用する.本滴定法は10^<-5>〜10^<-4>Mの濃度範囲の陰イオン界面活性剤, 及び10^<-5>〜4×10^<-4>Mの濃度範囲の陽イオン界面活性剤の定量ができる簡便な方法である.市販の洗剤に含まれる陰イオン界面活性剤を本コロイド滴定法とJIS法(Epton法)により定量した結果, 両者の値はよく一致した.
- 1994-09-05
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