三塩化ホウ素生成/誘導結合プラズマ発光分析法による水中微量塩化物イオンの間接定量
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概要
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通常のICP-AESでは水中微量塩化物イオンの定量は現状では不可能である.そこで塩化物イオンを含む試料(通常は試料量1ml)を過マンガン酸カリウムのリン酸溶液に加え, 塩素を生成させ, 電気炉で700℃に加熱した石英管中のホウ素と反応させ三塩化ホウ素とした後, ドライアイス/エタノールで捕集し, ICPに導入してBI249.77nmの発光強度を測定することにより塩化物イオンを間接定量した.検出限界(3σ)は塩化物イオンとして0.18ngで検量線は少なくとも10μgまで直線となった.又, 測定の相対標準偏差は1ngで9.5%, 10ngで3.8%であった.臭化物イオン, ヨウ化物イオン, クロロホルム, 四塩化炭素が100〜1000倍量共存すると2〜14%の正の妨害を生じた.本法を地熱水を希釈した試料の分析に適用した結果は良好であった.又, ホウ素の代わりにゲルマニウムを用い, 四塩化ゲルマニウムを生成する方法も検討した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1990-04-05
著者
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