計算と検査を並行して行う高可用性システムにおけるスケジュール
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概要
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計算機の信頼性や可用性を上げる一般的な方法として,同じ計算を複数のプロセッサで実行しその結果を比較して処理を進める方法がある。この方法を実際のシステムに応用するには、複数のプロセッサモジュールを適当な通信機構で接続し、各モジュールで同じ計算を冗長に行い互いにその結果を転送し比較しながら処理を進めるようにすることで比較的簡単に実現できる。またデータベースシステムでは処理の効率向上のために複数のトランザクションを並行して処理するため、トランザクションの処理順に矛盾を生じないように並行処理制御を行う。データベースシステムの可用性を上げるために上記の冗長計算を取り入れる場合、人出力,スケジュール(並行処理制御),故障等からの回復処理,…等の様々な問題を生じる。我々は既に、高可用性システムにおける並行処理制御として計算と結果の比較を並行して処理する方法を,回復処理としてその障害の程度に応じて処理する方法を提案した。文献[3]では、代表的な並行処理制御方式である2相ロック方式と時刻印方式を拡張して冗長計算と結果の比較を並行して行えることを示したが、その方法を実際のシステムに応用した場合制限が厳しく処理効率の向上が困難であると予想された。本稿では、文献[3]で示した時刻印方式の改良を行ったのでこれについて報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
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