プログラム並列化におけるデータ分割支援システム

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
並列化コンパイルの重要なフェーズの1つであるデータ分割戦略の決定は、多くの場合ユーザに委ねられている。この戦略の適否が並列化によって得られる加速率を大きく左右するが、並列実行の挙動を予測するのは必ずしも容易ではないため、ユーザが最適な戦略を指定できるとは限らない。また、並列化対象のコードを書いたプログラマ以外の者が並列化を試みる場合には、最適な戦略の選択はさらに困難になる。そこで本研究では、メッセージ交換型の分散メモリ並列計算機を対象に、ユーザが指定したデータ分割戦略の適否を判断するための支援システムを開発した。このシステムでは逐次プログラムの実行トレースを解析し、加速率を決定する主な要素であるプロセッサの稼働状況とメッセージ通信の発生タイミングを、適切な時間軸に基づいて推定する。これらの情報はビジュアルアナライザを介してユーザに提供され、並列化されたプログラムの挙動や性能の予測に用いられる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-09-27

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク