構文エラーの自動リカバリシステムの評価
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概要
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手書きまたはコンパイラ生成系によるコンパイラにおける構文エラーリカバリは、一般にエラーパターンを予想しそれぞれのエラーパターンについてどのようなリカバリを行うかを決定しておく方法で行われている。しかしながら、この方法では実用的なコンパイラを作成する場合において言語設計者に多くの負担をかけ、しかもリカバリ対象範囲は限定される。そこで、我々は[1]や[2]などで提案された自動エラーリカバリアルゴリズムにリカバリ選択アルゴリズムを加えた自動エラーリカバリシステムを作成し、そのシステムを組み込んだ構文解析器生成系を実現した。さらに、実際に構文解析器生成系を用いて生成したPascal構文解析器にエラーのあるPascalプログラムを入力し、リカバリの適用率が極めて高いものであることを確認した。しかし、このシステムのリカバリは機械的なものであるため、必ずしも適切なものではない。リカバリをより適切なものに改良するために、全てのリカバリ結果の適切/不適切を人間の目で確認、集計した。本稿では、自動エラーリカバリアルゴリズムの簡単な説明と集計精果、およびその考察を述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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中田 育男
筑波大学
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中田 育男
図書館情報大学図書館情報学部
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柴田 淳司
(株)日立製作所ソフトウェア開発本部
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伊貝 耕
筑波大学
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中田 育男
(筑波大学)
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中田 育男
法政大学
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中田 育男
図書館情報大学
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中田 育男
日立製作所中央研究所
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