AI言語向きRISCアーキテクチャ
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概要
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本稿では、現在評価中であるAI言語向きRISCアーキテクチャについて述べる。1チップ化することを念頭に現在のデバイス技術を踏まえてアーキテクチャの設計を行なった。どの様な命令セットがAI的処理の高速実行に有効であるかを中心に述べる。LISP,PROLOG等の処理では、一般には分岐が多いと言われているが、応用プログラムの評価ではメモリアクセス命令、レジスタ間転送命令等な単純の命令の実行頻度が最も高い。従って、分岐等の高速化を行なうとともに、単純な命令の高速化が不可欠である。このため、本アーキテクチャではクロックスピードの高速化を重視してRISCアーキテクチャを採用した。また、分岐の高速化を実現するために、よく分岐すると考えられる方向の高速化のための分岐命令および複合命令等を用意した。さらに、組み込み関数呼び出しの高速化および単純な命令の同時実行による高速化等を図った。結果として、簡単なベンチマーク等を用いたサンプルコーディングでは、MIPS等のRISCプロセッサに対して同じクロックスピードで動作した時、LISPの場合で約1.5〜2倍、PROLOGの場合で2〜3倍の高速化を達成できる見通しを得た。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
-
横田 実
日本電気(株)c&cシステム研究所
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丸山 勉
Nec C&c研究所
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丸山 勉
日本電気(株)c&cシステム研究所
-
神津 信一
半導体応用技術本部
-
森島 潔
日本電気(株)C&Cシステム研究所
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丸山 勉
日本電気 C&c研
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森島 潔
日本電気(株)c&cシステム研究所
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