C-mail = E-mail + Comic Chat

概要

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現在, E-mail はインターネット上で最も一般的な通信手段となっているが, いくつかの問題点が挙げられる. まず, E-mail は通常テキストから構成されることから, 送り手のニュアンスや抑楊が伝わりにくく, ある一部分を強調することも難しいため, 受け手が重要な情報を見落としてしまうこともある. また, 決まりきった挨拶や signature も, 主たる内容を把握することから考えると, 煩わしい. また, E-mail において, 他のメールを引用しているメールが多く見られるが, 引用したメールとの時間的な隔たりが大きいと, 内容の想起が困難になることがある. やりとりが頻繁に行なわれ, メールの数が非常に多い場合や, メーリングリストなど多人数で話題が少しずつ前後しながら進行するときも同様の問題が生じる. さらに, 同じ文章が複数のメールで引用されることは, 記憶・通信面での効率の低下を招く. これらの問題は, 多人数が同時にメッセージをやりとりする chat においても発生する. chat に対して提案されてきたシステムのなかに, Comic Chat がある. Comic Chat は chat で交わされている会話を自動的に comic として出力するシステムである(次節参照). 我々は, Comic Chat の簡易 2D キャラクタを用いた手法が, E-mail 環境における上記の問題点解決にも有効ではないかと考え, Comic の形式で, E-mail によるコミュニケーションを表現するシステム : C-mail の設計及び開発を行なっている. その第一報として本稿では, C-mail のコンセプトを示し, 現行システムの概要を報告する.
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-03-12

C-mail = E-mail + Comic Chat

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