2段階配線手法とコラム配線手法を用いた自動配線について

概要

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プリント配線板やLSIの自動配線に用いられる手法の多くは,迷路法に代表されるような,ネットごとに配線を進めていく手法である.この手法では,一般的に,先に配線されたネットの配線が後のネットの配線の障害になり,配線率を上げることが困難であることが知られている.本論文で述べるコラム配線手法は,各ネットの配線を同時に,お互いの間で調整を行いながら,左のコラムから右に少しずつ延ばしていく手法であり,従って,先に行った配線が後から行う配線の障害になるというようなことはなく,高い配線率が得られるものである.コラム配線手法において,あるコラムの配線を行うには,そのコラムより右側の基板の状況を調べておかなければならない.その有効な方法は,基板全体を概略格子に分け,概略配線を行っておくことである.一方,2段階配線手法において概略配線をうまく行ったとしても,詳細配線において,ネットごとに配線を行う手法を用いれば,前の配線が後の配線の障害となるという欠点が問題となる.また,概略配線は,細部の考慮ができないため,その通りには必ずしも配線ができないという不正確さを持つ.従って,詳細配線では,概略配線の不正確さを吸収できなければならない.コラム配線手法は,これらの条件を満たした手法である.また,高速な配線が可能である.本論文で述べるコラム配線手法は,論文(1)のコラム配線手法を改良したものである.
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-02-24

2段階配線手法とコラム配線手法を用いた自動配線について

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