光リンクによるPCバスの拡張(1) : ISAバスにおける実現システムの概要

概要

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光リンクを用いてISAバス(PC-AT互換機のバス)をPC本体から引出し、離れた場所に拡張バスを提供する機能を持った通信用LSI「Optical Serial ATbus(OSAT)」を開発した。OSATはISAバスの信号を解析して、リモート側のバスに必要がある情報を抽出して転送し、リモート側においてISAのバス信号形式に復元再生する。いわゆる「通信装置」とは異なり、ISAバスのすべての機能を、完全互換のまま、バスの一貫性(consistency)を保ったまま転送するので、アドイン・カードやソフトウェアからはOSATリンクの存在はまったく見えない、「透明な(transparent)」通信リンクとなっている。OSATは、PC等で使用されることを考え、比較的低速で廉価な光リンクを用いながら、バスとして実用上十分なデータ転送速度を持つよう設計されている。本稿ではOSATを概観し、第2稿でその通信プロトコルを、第3稿でISAバス(PC-AT互換機能)に特有なDMAにおける困難点と解決法を、第4稿で実際のバス・サイクルがどのように転送されるか、および実験の評価結果を述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-09-27