関数型言語Validへのオブジェクト指向的記述形式の導入とその実現方式

概要

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筆者らは、大規模化・複雑化するニューラルネットワークの研究を支援するための超並列実行環境及びプログラミング環境の実現を目指している。そして、並列処理計算機の基礎方式としてデータフロー方式が有効であると考え、Datarolアーキテクチャ及びAMPアーキテクチャを提案している。また、プログラミング言語としては、データフロー計算機用関数型言語Validを用いている。これまで、筆者らは、自律的に動作するニューロンの計算モデル(非履歴依存タイプ及び履歴依存タイプ)及びネットワークの自律的な高並列計算モデルをValidにより記述している。さらに、ニューロンを構成する各種機能関数のカプセル化、ネットワークを構成するニューロン(オブジェクト)と各種機能関数のカプセル化及びニューロンやネットワークの仕様の抽象化が可能となることによるプログラミング性能向上、効率的なプログラミングの再利用・メンテナンスを実現するために、Validにオブジェクト指向的な記述形式を導入している。本稿では、オブジェクト指向的記述形式を加えたValidにより記述されたプログラミングを、Validにより記述されたプログラムに変換する方式について述べる。Validに導入したオブジェクト指向的記述形式は、高階関数の概念の基づいたものであり、変換されたプログラムもValidによる高階関数の記述を含んだものとなる。筆者らが提案しているDatarolマシンは、高階関数の実行が可能であり、変換されたプログラムの実行環境となり得る。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

関数型言語Validへのオブジェクト指向的記述形式の導入とその実現方式

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