オブジェクト指向モデルによるデータベース問合せ処理系の実現

概要

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オブジェクト指向データベース(OODB)は、関係データベース(RDB)に代わる次世代のデータベースとして注目され、研究の成熟に先んじて製品が現れるほど、その管理システム(OODBMS)の開発が現在活発に進められている。しかし、OODBMSの問合せ処理系には、OODBがターゲットの一つとするマルチメディア・データなど、従来のDBでは取り扱わなかった多様なデータ型の取り扱いに際して、多くの問題が残っている。例えば、画像データなどその検索手法がまだ確立されていないデータ型については、新しいデータアクセス手続きや問合せ最適化手法がDBMSに対して追カロされたり、既存のものが修正されたりするが、既存の問合せ処理系はそれらに対する拡張性を考慮していないため、その度に処理系自体を修正・再コンパイルする必要がある。このように、OODBMSの問合せ処理系には、DBMSの機能拡張に伴って柔軟にそれ自体を拡張・修正できる性質が必要である。本稿では、OODBMS Odinに実装予定のオブジェクト指向モデルによる問合せ処理系について、その概要と拡張可能性について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01