日本語文における2分木構造から依存構造の導出
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概要
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依存文法[1]は、導きだす依存構造が、格文法で表現した意味構造に類似していること、非終端記号のように人工の記号を用いないで語と語の依存関係を表すなど利点が多い。実用のシステムでも採用され、その有用性が検証されつつある。また、GPSGなど単一化文法[3]では語彙項目に語彙に係わる構文情報を集め、単一化操作で簡素な解析を実現している。提案する語彙依存文法[4]は、言語に共通の係り受けのモデルを設定し、語彙に依存する依存情報を語彙項目に集中し、さらに依存構造をネットワークで表現することで、簡素で柔軟な解析、生成を実現することを目的としている。しかし、実際に解析を行ったところ、大局的な構造の把握に適さない、規則の自由度のため係り受けのスコープが限定できない、規則不足による解析の失敗する等の問題が起こった。そこで、2分木構造[6]を用いこれらの問題を解決し、より高速で正確な依存構造の導出法について紹介する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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