日本語の基本係り受け構造をもとにした依存構造による解析
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概要
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依存文法は、導きだす依存構造が、格文法で表現した意味構造に類似している、非終端記号のように人工の記号を用いないで語と語の依存関係を表すなど利点が多い。実用のシステムでも採用され、その有用性が検証されつつある。また、GPSGなど単一化文法では語彙項目に語彙に係わる構文情報を集め、単一化操作で簡素な解析を実現している。語彙依存文法は、言語に共通の係り受けのモデルを設定し、語彙に依存する依存情報を語彙項目に集中し、さらに依存構造をネットワークで表現することで、簡素で柔軟な解析、生成の実現を目的としている。しかし、実際には、大局的な構造の把握に適さない、規則の自由度のため係り受けのスコープが限定できない等の問題が起こったため、2分木構造を用いてこれらの問題を解決し、より高速で正確な依存構造の導出法をで示した。これにより、上記の問題は解決できたが、2文木解析、構文解析と2段階の処理が必要となった。今回は、2文木解析と依存構造の導出をまとめ、日本語の持つ基本構造と経験的に得た少数の規則を用いて依存構造を導出する方法を提案する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-09-04
著者
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