複数連鎖型待ち行列網モデルにおけるイグザクト・アグリゲイションの解析

概要

論文の詳細を見る
待ち行列網モデルにおいて、しばしばアグリゲイションという手法が用いられる。アグリゲイションとは、待ち行列網モデルにおけるサーバの部分集合、あるいは、状態の部分集合を1つのサーバ、あるいは、状態に纏め上げることをさす。この後アグリゲイトされたサーバの集合、あるいは、状態の集合の解析を行い、解を得る。この結果得られた解が、オリジナル・モデルを直接解析して得た解と等しい時、適用したアグリゲイションをイグザクト・アグリゲイションと呼ぶ。Candyらは、積形解をもつ待ち行列網モデルに対して一種のアグリゲイション手法であるパラメトリック・アナリシスと呼ばれる手法を適用した時に、厳密解が得られることを証明している。以来、報告者等の拡張も含めて、いくつかの拡張が行われているが、これらはいずれもサーバ単位のアグリゲイションであり、幅広く状態単位のアグリゲイションは明らかにされていなかった。サーバ単位のアグリゲイションは、広い意味で考えると、あるサーバに関する特殊な状態の集合をアグリゲイトしているにすぎないと考えられる。本稿では、積形解をもつ複数連鎖型待ち行列網モデルにおいて、任意の状態の集合をアグリゲイションの対象としてもイグザクト・アグリゲイションが可能であることを示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1986-10-01

複数連鎖型待ち行列網モデルにおけるイグザクト・アグリゲイションの解析

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク