制約条件付き非線形最小2乗問題への逐次2次計画法の適用

概要

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非線形最小2乗問題は、一般の非線形関数の最小化アルゴリズムを用いることが可能で、実際その様に扱われる例も多い。しかしながら、目的関数が関数の2乗和である構造を、もっと有効に活かす試みが考えられ、幾つかの有力な手法が提案されている。一方、非線形最適化アルゴリズムとしてSQP法(Successive Quadratic Programming method:逐次2次計画法)が非常に有望視されている。本稿では制約条件付き最小2乗問題に対して、問題の構造をSQP法に組み入れることを試みる。制約条件付き最小2乗問題は、次の様に表わされる。『C^2級関数f_1:R^n→R^1,j=1,…,m(m≧n)及びg_i:R^n→R^1,j=1,…,rが与えられているとき制約条件g(x)≦0の下で目的関数F(x)=1/2f(x)^Tf(x)をx∈R^nについて最小にせよ。ただしx^T=(X_1,…,X_n),f(x)^T=(f_1(x),…,f_m(x)),g(x)^T=(g_1(x),…,g_r(x))』上の問題において、等号制約h(x)=0はh(x)≦0かつ-h(x)≦0と同値であるので、省いても一般性は失われない。
一般社団法人情報処理学会の論文
1986-10-01