収穫表調製における平均生長曲線の決定について(第1報)
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概要
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収穫表-特にマツ類の-調製における平均生長曲線の決定について, 仮説的実例を用いて, その改良法について述べる。1) 若干の標準地の平均樹高(標準木の樹高)をy_iとし, それより5年以前のその標準木の樹高をx_iとすると, x_i, y_iの間に(1)〜(9)式の関係がある(DEMINGの最小自乗法によつて常数を求めた)2) つぎに次のことを認めることとする。a) 1林分の平均樹高H(またはh)と, ha当り生立本数N(またはn)との間には1値関数的関係がある。たとえばここではlog N=p+q・log Hとする。b) 1林分の生立体数Nを間伐してnとすると, その林分の平均樹高Hはhに変化する。しかしてn/Nとh/Hとの間には1値関数的関係がある。たとえば, ここでは第4表の関係があるとする。そして区間毎にlog h/H=a+b・log n/Nで現わすものとする。3) 例示すれば, 林令25年の林分の平均樹高が11.46 m, ha当生立本数を1424本とすれば(4)式によつて林令20年のときの標準木高は9.18 m (h)となる。いま林令20年, 平均樹高H, 生立本数Nの林分を間伐して, 本数をn (1424本)としたら, 平均樹高が9.18 m, になつたと考えると, 前述の2式を連立さしてlog H=(log h-b・log n+(bp-a))/(1-b・q)を得, この式からH=8.78,したがつてN=2277本を得る。必要なa, bは第4表に併記してある。4) 本法は指林木法より操作が簡単で, ほぼ同一の効果をあげ得るものと考える。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1960-11-25
著者
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