二段抽出の比推定による森林蓄積の標本調査
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概要
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本研究の目的は標本調査法の立場からいわゆる標準木法及び標準地法を明らかにすることであつた。今林分(林地面積A, 全材積X)をM個の第1次抽出単位(林地面積A_j, 材積X_j)に分け, その中から独立かつ無作為にm個の標準地(その中の林木の断面積Y_j, 材積X_j)即ち大標本を抽出したとする。次に大標本上での各材木の断面積(y_<jk>)即ち第2次抽出単位を測定し, 各標準地の立木本数(N_j)を測定する。N_jの中からn_j本の小標本を独立かつ無作為に抽出して各材木の材積(x_<jk>)を測定する。そのとき, 我々は全材積X及びその分散V(X)を比推定を用いて次の公式によつて推定することが出来る。X=公式(1) X"=公式(2)(X"はXの標本推定量) V(X")≒公式(10) V(X")〜公式(14)または(15) 以上の理論に基いて松山大学横谷演習林で行つた実験結果は, 全材積は抽出誤差7.8%で推定され, 層化を行つた場合は抽出誤差は4.0%と減少し, 層化の効果が認められた。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1956-01-25
著者
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