山地源流域におけるパイプ流出特性の変化

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概要

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山地源流域の流出現象に大きく関与するパイプ流の流出特性は時間の経過にともない変化することが予想されてきた。そこで, 中・古生層の堆積岩を母材とする0次谷流域における3年間の降雨量とパイプ流量の観測結果から, 時間の経過にともなうパイプ流出特性の変化を検討した。その結果, パイプ流量の上限値が増大するような変化が一つの流域の二つのパイプでそれぞれ1回観測された。パイプ流量の上限値の増大にともない, パイプのピーク流量は増大し, 低減曲線は急になり, 流出継続時間は短くなった。しかし, 総降雨量と総パイプ流量の関係には変化はなかった。また, このような流出特性の変化は, パイプからの土砂流出と同時に生じたことから, パイプ構造の変化がパイプ流出特性の変化に関与した可能性が指摘された。
日本森林学会の論文
1999-05-16

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