ヒバ(Thujopsis dolabrata)見本林におけるヒノキ漏脂病被害の林内分布と産地間差
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
青森営林局大畑営林署管内に設定されているヒバ見本林にヒノキ漏脂病による被害が認められたので, 産地別に植栽されている244個体の被害を調査した。この調査地の被害個体数は76個体(31.1%)であった。また, 被害個体数の割合は, 調査地の北東側(36.4%)と南西側(18.3%)で大きく異なっていた。被害の最も著しい高さも調査地内で異なっており, 北東側では地上高0.5〜1.0 mで, 南西側では地上高1.5〜2.0 mで最も著しかった。このような被害分布にはミクロなレベルでの環境要因の違いが大きく関与していると思われた。また, 被害程度は産地間で異なり, ヒノキ漏脂病に対する感受性には遺伝的な要因が関与していると思われた。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1998-08-16
著者
-
高橋 誠
林木育種センター東北育種場
-
西村 慶二
林木育種センター九州育種場
-
糸屋 吉彦
森林総合研究所東北支所
-
向田 稔
林木育種センター東北育種場
-
西村 慶二
林木育種セ 関西育種場
-
糸屋 吉彦
森林総合研
-
高橋 誠
林木育種センター
関連論文
- 岡山県周辺におけるスダジイとコジイの地理的分布
- 分子マーカー情報に基づく採種園の遺伝的管理
- 早池峰アカエゾマツ南限集団の現況
- 早池峰アカエゾマツ南限集団の現況 (平成12年度 第30回林木育種研究発表会講演集)
- マイクロサテライトDNAとアイソザイムを用いたブナ(Fagus crenata Blume)精英樹クローンの識別
- スギ材油のテルペノイド成分(第2報) 生育地の異なる同一クローンの成分
- 能登のアテの化学分類学
- 日本海岸東部・西部育種区におけるスギ精英樹クローンの材質形質の変異
- 日本海岸東部・西部育種区におけるスギ精英樹クローンの材質形質の変異 (平成12年度 第30回林木育種研究発表会講演集)
- 関西育種基本区における第二期交雑育種事業化プロジェクトの実施経過 (第二期交雑育種事業化プロジェクト実施報告)
- 無花粉スギ「爽春」の24,25年生時におけるクローン特性
- 新シリーズ「うごく森」をはじめるにあたって(うごく森 1)
- ブナ(Fagus crenata Blume)天然林2林分の遺伝構造と遺伝的多様性の比較
- 北限のブナ林の林分内における遺伝構造
- ヒバ(Thujopsis dolabrata)見本林におけるヒノキ漏脂病被害の林内分布と産地間差
- 遺伝マ-カ-で探るブナ林の遺伝構造 (特集:樹木の遺伝・育種)
- 話題・解説 林木育種のプロジェクト(5)地域虫害抵抗性育種事業
- 関西育種基本区における雄花の少ないスギ品種の創出 : 近畿・瀬戸内海育種区のスギ精英樹クローンの調査結果
- 福島県塙町のヒノキ漏脂病激害ヒノキ人工林における被害の空間分布構造
- ヒバ林の現状と未来
- 2つの異なる土壌でのヒバ種子の発芽率と実生成長
- ヒバ実生根面の不完全菌類
- アイソザイムによるブナ精英樹38クローンのクローン識別と実生家系における花粉親の同定
- スギ精英樹クローンにおける容積密度の樹高方向の変動(会員研究発表論文)
- ブナ自然交配家系37家系における初期生長の家系間変異
- 後継樹の保護を目的にした簡易搬出路と機械の検討 : 長次郎沢ヒバ林成長量試験地
- 話題・解説 林木育種のプロジェクト(2)気象害抵抗性育種事業