当科における気管・気管支内 Expandable Metallic Stent 留置の有用性に関する検討

元データ 1997-03-25 日本呼吸器内視鏡学会

概要

過去2年間に悪性腫瘍による中枢性気道狭窄例に対しexpandable metallic stent(EMS)を挿入・留置した症例で, 呼吸困難を主体とした自覚症状, quality of life, 検査所見, 生存期間, 安全性について検討した。対象は7例(原発性肺癌3例, 食道癌の気管内浸潤3例, 非ホジキン型悪性リンパ腫1例)で, 全例とも進行癌で手術適応はなかった。局所麻酔下で透視下で透視下にGianturco型EMSをintroducerを用いて挿入した。その結果, 以下の結論がえられた。(1)自覚症状として全例Hugh-Jones III∿V度の呼吸困難感がみられていたがEMS留置後は7例中6例で明らかな改善がえられた。(2)7例中6例では気道確保ができた上で化学療法, 放射線療法が平行して行えた。(3)生存期間は, 1例を除いて1.5ヵ月から6ヵ月で, 剖検しえた2例の病理学的検討では, 気管の粘膜が一部で欠損していた以外, 軟骨構造も保たれていた。(4)EMSに伴う合併症として1例が留置1日後にARDSを生じ死亡, 2例は再狭窄, 1例は落下がみられていた。多くの場合は安全な操作であるが, 悪性腫瘍では全身状態の悪い患者も含まれており, ステント留置前後の患者に対する経過観察が必要と考えられた。

著者

岸本 寿男 国立感染症研究所ウイルス第一部
小橋 吉博 川崎医科大学呼吸器内科
松島 敏春 川崎医科大学呼吸器内科
二木 芳人 川崎医科大学呼吸器内科
二木 芳人 川崎医科大学
中島 正光 川崎医科大学呼吸器内科
宮下 修行 川崎医科大学附属病院呼吸器内科
中島 正光 広島国際大学保健医療学部
中島 正光 川崎医科大学 放射線
宮下 修行 川崎医科大学 内科学(呼吸器)
岸本 寿男 川崎医科大学呼吸器内科
松島 敏春 川崎医科大学
岸本 寿男 感染症研
小橋 吉博 川崎医科大学 呼吸器内科
岸本 寿男 川崎医科大学健康管理学教室
岸本 寿男 川崎医科大学 微生物
中島 正光 川崎医科大学附属病院呼吸器内科

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