物々交換経済と互恵社会の間に出現する貨幣交換システム
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概要
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本研究では強化学習主体からなる交換経済システムのモデルを構築し,数値実験を行った.強化学習主体の学習能力は,割引率と呼ばれるパラメータによって特徴付けられる.小さい割引率は,主体が即時的な報酬のみに関心を持つことを意味する.一方割引率が大きいとき,主体は将来の報酬を現在の報酬と同等に評価する.数値実験の結果,ある特定のパラメータ領域においてのみ貨幣が生成することが分かった.割引率が小さいとき,主体は自分の生産財を直接消費財と交換しようとする物々交換戦略に従う.一方割引率が大きいとき,他主体に生産財を与える代わりに,他主体から消費財を与えられるという互恵社会が成立する.貨幣交換システムは両者の中間領域において出現する.
- 2005-01-15
著者
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篠原 修二
公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系科学科
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篠原 修二
神戸大学大学院自然科学研究科
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篠原 修二
豊橋技術科学大学大学院工学研究科知識情報工学系
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篠原 修二
京都産業大学:日本学術振興会特別研究院:(現)株式会社デジタルドリーム
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