2次元テクスチャを用いた炎の動的表現
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概要
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CGによる自燃対象物の表現について,すでに多くの研究が報告されているが,その中で雲などに代表される種類の不定形な自然対象物(以下,雲状対象物)のCG表現に関しては,アニメーションを中心にしたものは多くない.本研究では,アニメーションの制作を目的として,モデルの理論的妥当性や写実性よりもデザインの柔軟性とコストの低さを重視した雲状対象物の表現のための一手法の開発を行った.本手法は,2次元テクスチャを適宜加工することにより,高度に複雑な視覚的実体である炎などの雲状対象物の流れを動的に表現しようとするものである.本稿では,まず従来のテクスチャを時間軸方向に拡張した動きを伴ったテクスチャである「モーション・テクスチャ」の概念を提案する.これを用いることによって,3次元情景モデルそのものには手を加えることなく,映像に効果的に動きを付加することができる.そして,大まかなデザインが感覚的に行えるように意図して雲状対象物を視覚的な特徴から2次元的にモデル化し,2次元モーション・テクスチャをデザインすることによって雲状対象物を表現する「2次元テクスチャ法」について述べる.また,本手法による炎の動的表現の例を示す.燃えさかる炎をりアルに表現できることが本手法の目標の一つであるが,実験の結果,この目標をある程度達成することができた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-04-15
著者
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