タバコモザイクウィルスに感染した Nicotiana glutinosa 葉での局部病斑の形成に伴なう細胞内液の漏出について
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概要
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タバコモザイクウイルスの接種により N. glutinosa の葉に局部病斑が形成される時, 病斑の形成と共に感染部位で細胞内液の漏出がおこることが, 電気伝導度の測定または組織に吸わせた^<32>Pの測定によって明らかになった。接種後30Cに2日おいた N. gluitnosa の葉(ウイルスは増殖するが無病微)を22Cに移すか, 氷水または50Cの熱水に短時間浸漬する処理によってこの葉に局部病斑類似の病斑が誘導されることを筆者らはすでに報告したが, これらの処理によって病斑が形成される場合にも, 病斑の形成にやや先立ってあるいは同時に細胞内液の漏出がおこり, 病斑の完成時には漏出が減少していることが判明した。これらの結果は, 細胞内液の漏出がウイルス感染による病斑形成の初期過程の1つであることを示しているものと思われる。
- 日本植物病理学会の論文
- 1976-09-25
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