銅剤耐性生物防除用菌株と銅剤との併用の可能性に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
銅剤耐性の生物防除用菌株を作出し,この耐性菌と銅剤との併用による軟腐病防除の可能性について実験を行った。はじめに,ハクサイの切離葉に500倍の銅水和剤と有機銅水和剤をそれぞれに散布し,風乾後に銅剤耐性および感受性の非病原性軟腐病菌(10^8 cfu/ml)を散布し,25℃湿室中に静置して経時的に菌数の変動を調べた。耐性菌の方が高い生存率を示した。前日に所定濃度(1200倍)の有機銅水和剤を散布しておいた圃場のハクサイに,両菌より分離したリファンピシン耐性菌を散布した。散布1日後の生存率は銅剤耐性菌の方が感受性菌より10倍高かった。しかし,その後の両菌の菌数はほぼ同様の推移を示した。これに対し,有機銅水和剤に直接菌を懸濁して散布した場合,感受性菌の生存率は著しく低くなった。つぎに,1週間後に再度銅剤を散布し,その影響を調べた。その結果,ハクサイに定着した耐性菌はまったく銅剤散布の影響を受けず,銅剤との併用が可能であることが明らかになった。
- 日本植物病理学会の論文
- 1999-12-25
著者
-
江原 淑夫
宮城大食産業
-
江原 淑夫
東北大学大学院農学研究科
-
菊本 敏雄
東北大学遺伝生態研究センター:(現)微生物農業研究センター
-
高原 吉幸
セントラル硝子(株)東京研究所
-
高原 吉幸
セントラル硝子化研
-
高原 吉幸
セントラル硝子東京研
-
荘 敦堯
東北大遺生研
-
KYEREMEH Ampaabeng
東北大学遺伝生体研究センター
-
荘 敦堯
東北大学遺伝生体研究センター
-
荘 敦尭
東北大学遺伝生態研究センター
-
KYEREMEH Ampaabeng
Institute of Genetic Ecology, Tohoku University
-
チレメ アンパービン・ジェドウ
Institute Of Genetic Ecology Tohoku University
関連論文
- ノギランさび病菌(Puccinia metanarthecii)の生活環(東北部会講演要旨,平成17年度地域部会講演要旨)
- ノギランさび病菌(Puccinia metanarthecii)の生活環
- (205)キュウリモザイクウイルス外被タンパク質と特異的に結合するプロテインキナーゼの病徴発現における役割(平成14年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (203)キュウリモザイクウイルス抵抗性発現におけるシグナル伝達機構の解析.(V)抵抗性遺伝子RCY1の単離(平成14年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- 2,5Aase/RNase L 発現タバコにおけるウイルス感染に伴う防御関連遺伝子発現の解析(東北部会講演要旨)
- キュウリモザイクウイルス抵抗性発現におけるシグナル伝達系の解析(IV)サリチル酸とエチレンを介したシグナル伝達系の役割(東北部会講演要旨)
- キュウリモザイクウイルス変異株によるタバコの過敏感反応の組織細胞学的観察(東北部会講演要旨)
- キュウリモザイクウイルス感染タバコ葉組織の無病徴再分化個体から単離されたウイルス変異体の解析(東北部会講演要旨)
- (115)キュウリモザイクウイルス黄斑系統の外被タンパク質と相互作用する宿主タンパク質の解析
- (114)キュウリモザイクウイルス抵抗性発現におけるシグナル伝達機構の解析(III)
- (113)シロイヌナズナのキュウリモザイクウイルス抵抗性遺伝子PCY1の高密度マッピング解析
- (112)キュウリモザイクウイルス感染ササゲにおける壊疽病徴誘導に関わる因子の解析
- キュウリモザイクウイルス抵抗性発現におけるシグナル伝達機構の解析(II) : サリチル酸を介したシグナル伝達系変異体における抵抗性発現(東北部会講演要旨)
- キュウリモザイクウイルス黄斑系統感染タバコ葉の緑色部形成過程におけるウイルスRNA複製の経時変化
- キュウリモザイクウイルス黄斑系感染タバコ葉からの再分化個体における変異ウイルスの発現について
- キュウリモザイクウイルス抵抗性発現におけるシグナル伝達機構の解析(I)
- キュウリモザイクウイルス感染タバコ葉におけるエチレン生成
- 植物ウイルス感染論の展開 : 主にキュウリモザイクウイルスについて
- (21) キュウリモザイクウイルス黄斑系統感染タバコ葉の全身モザイク病徴とエチレンの関係 (東北部会講演要旨)
- (20) キュウリモザイクウイルス感染初期のタバコ葉におけるRNase遺伝子発現の解析 (東北部会講演要旨)
- (26) Rhizoctonia solaniの体細胞分裂における核の動態 (東北部会)
- (224)Rhizoetonia solani菌糸融合第2-2群のプラスミド,pRS224の転写・翻訳領域の解析(平成9年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (146) Rhizoctonia solaniのプラスミド, pRS64から発現する新規タンパク質 (RS64) に対する合成ペプチド抗体の作製と菌体内タンパク質の検出 (日本植物病理大会)
- 2'-5'オリゴアデニル酸合成酵素遺伝子導入タバコにおけるウィルス抵抗性
- (18) タバコに過敏感反応を誘導するキュウリモザイクウイルス変異体の解析 (II) (東北部会講演要旨)
- (17) キュウリモザイクウイルスの外被タンパク質(CP)変異体をササゲに継代接種した場合に現れる病徴とCPアミノ酸配列の変化 (東北部会講演要旨)
- (256) タバコに過敏感反応抵抗性を誘導するキュウリモザイクウイルス変異体の解析 (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- (9) キュウリモザイクウイルス感染タバコ葉組織の再分化個体における変異ウイルスの出現 (平成10年度東北部会)
- (8) キュウリモザイクウイルス感染タバコ葉組織の再分化個体より得られたsatellite RNAの解析 (平成10年度東北部会)
- (275) 培養細胞におけるキュウリモザイクウイルスの消長と培養条件の影響 (日本植物病理大会)
- キュウリモザイクウイルス RNA の試験管内におけるビリオン形成
- (24) タバコ髄組織培養細胞におけるキュウリモザイクウイルスの消長 (東北部会)
- (245) キュウリモザイクウイルスにおけるRNAと外被タンパク質間の相互作用について (日本植物病理学会大会)
- 非病原性 Erwinia carotovora subsp. carotovoraによる軟腐病菌の病斑形成の抑制
- (241) 非病原性 Erwinia carotovora subsp.carotovora による軟腐病の生物防除 (日本植物病理学会大会)
- (148) Rhizoctonia solani菌糸融合第2-2群のプラスミド, pRS224のORF領域の推定 (日本植物病理大会)
- (147) Rhizoctonia solaniの新規タンパク質 (RS64) の細胞内局在性 (日本植物病理大会)
- (17) キュウリモザイクウイルスのトマトえそ系統のトマトにおける感染と発病について (東北部会)
- (258) CMV接種タバコ葉におけるリボヌクレアーゼの変動とウイルス増殖との関係 (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- ポリエチレングリコールを用いたキュウリモザイクウイルスのタバコ葉肉プロトプラストへの感染に与える接種源pHの影響
- (7) タバコプロトプラストにおけるキュウリモザイクウイルスの脱外被 (平成10年度東北部会)
- (322) ササゲ表皮におけるキュウリモザイクウイルスの感染を阻害するタンパク質
- (15) Ribonuclease結合によるキュウリモザイクウイルスの性状の変化 (東北部会)
- キュウリモザイクウイルス(CMV)の感染性に与えるpHの影響 : ウイルス感染に対する表皮RNaseの作用
- (188)タバコプロトプラストにおけるキュウリモザイクウイルスの増殖に与えるpHの影響(平成9年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (9) キュウリモザイクウイルスの感染性とRNaseとの関係 (東北部会)
- (15) キュウリモザイクウイルスの感染性と pH の関係 (東北部会)
- ウイルスに対する植物の応答 (植物ウイルス)
- (110) Rhizoctonia solani菌糸融合2-2群のプラスミド, pRS224の相同RNAの解析 (日本植物病理大会)
- (21) Rhizoctonia solani (AG1-6) の全RNAプラスミドDNAとの相同性 (日本植物病理学会大会)
- ササゲでの病徴決定におけるCMVのRNA2の役割
- (8) キュウリモザイクウイルスのRNAがササゲでの病徴発現に及ぼす影響 (東北部会)
- (322) キュウリモザイクウイルスのRNA2とササゲにおける過敏感反応との関係 (日本植物病理大会)
- (264) ササゲに壊死斑形成を誘導するキュウリモザイクウイルスRNA2について (日本植物病理学会大会)
- (341)キュウリモザイクウイルスのササゲでの過敏感反応を決定するRNA2のヌクレオチド変異(平成9年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (296) 酵母Two-hybridシステムを用いたササゲのキュウリモザイクウイルス抵抗性遺伝子単離の試み (日本植物病理大会)
- (294) CMV感染ササゲ葉における壊死斑形成とウイルス増殖抑制との関係 (日本植物病理大会)
- (293) キュウリモザイクウイルスのササゲに対する局部感染および全身感染における増殖解析 (日本植物病理大会)
- 軟腐病菌の低分子量バクテリオシン遺伝子carocin H1のクローニング
- ハクサイ軟腐病の発生生態と生物防除に関する研究
- 銅剤耐性生物防除用菌株と銅剤との併用の可能性に関する研究
- ハクサイ軟腐病に対する銅剤耐性拮抗菌の作出
- (36) 軟腐病用銅耐性生物防除剤のハクサイ葉上での動態に及ぼす銅剤散布の影響 (平成10年度東北部会)
- (16) 軟腐病菌の生産するバクテリオシンの多様性について (平成10年度東北部会)
- (251) 軟腐病菌のバクテリオシン調節遺伝子brgのクローニング
- (232) ハクサイ軟腐病に対する銅剤耐性生物防除剤の作出
- 軟腐病菌の銅耐性
- (33) 野菜類軟腐病菌の銅耐性 (東北部会)
- (245) Erwinia carotovora subsp. carotovoraの非病原性変異菌によるハクサイ種子のバクテリゼーション (日本植物病理大会)
- (195) ハクサイ軟腐病の生物防除 : 3. Erwinia carotovora subsp.carotovoraの非病原性変異菌と軟腐病菌とのハクサイ中肋上における相互作用 (日本植物病理大会)
- (11) ハクサイ軟腐病の生物防除 : 2.Erwinia carotovora subsp.carotovaraの非病原性変異菌株のハクサイ葉上の動態 (東北部会)
- (10) ハクサイ軟腐病の生物防除 : 1. Erwinia carotovora subsp.carotovoraの非病原性変異菌株の細菌学的性質 (東北部会)
- Fusarium oxysporum 菌23分化型 (formae speciales) からのプラスミド様DNA の検出と性状
- (167) 養液栽培における培養液の温度, pH, ECとトマト青枯病の発生との関係 (日本植物病理学会大会)
- (166) 休閑畑に栽培したハクサイより分離した軟腐病細菌のバクテリオシンによるタイピング (日本植物病理学会大会)
- (14) 5年間休閑した畑土壌中における野菜類軟腐病細菌の生存について (東北部会講演要旨)
- (9) 植物病原糸状菌 Rhizoctonia solani における新規タンパク質の発現と細胞内所在 (東北部会)
- (22) Rhizoctonia solaniのプラスミド, pRS64に存在するORFの大腸菌における発現とタンパク質の性状 (日本植物病理学会大会)
- (355) ササゲCMV-Y抵抗性遺伝子Cryに連鎖するNBSモチーフ配列
- (259) ササゲへのキュウリモザイクウイルス接種によって誘導されるmRNA (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- (257) キュウリモザイクウイルスによるササゲでの壊痕誘導とウイルスの移行・蓄積および外被タンパク質との関係 (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- (255) キュウリモザイクウイルス黄斑系統感染タバコにおけるモザイク葉緑色部の形成 (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- (354) キュウリモザイクウイルスTN系統のトマトに壊疽を誘導する因子
- (14) ササゲにおける抵抗性遺伝子様配列の検索 (東北部会)
- (13) ササゲでの壊死性病徴に及ぼすキュウリモザイクウイルス外被タンパク質遺伝子の影響 (東北部会)
- (46) 電子顕微鏡in situハイブリダイゼーション法によるキュウリモザイクウイルスRNA3および4のタバコ細胞における局在の観察 (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- (168) 柑橘萎縮病に関する研究 (VII) (ウイルス病(昭和33年度 日本植物病理学会大会講演要旨))
- (8) 植物病原糸状菌 Rhizoctonia solani プラスミド, pRS64 とゲノム DNA との関連性 (東北部会)
- (23) キュウリモザイクウイルス感染タバコにおけるモザイク形成とウイルス増殖 (東北部会)
- (187)キュウリモザイクウイルス黄斑系感染タバコ葉緑色部におけるウイルス蓄積量の解析(平成9年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (263) キュウリモザイクウイルス黄斑系感染タバコにおける病徴の進展とウイルス増殖 (日本植物病理学会大会)
- (21) キュウリモザイクウイルス感染ササゲ葉において増加する 35kDa のタンパク質について (東北部会)
- (336)キュウリモザイクウイルスTN系統のRNA3の塩基配列(平成9年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (320)ササゲのキュウリモザイクウイルス黄斑系統抵抗性遺伝子Cryに連鎖するRAPDマーカーのマッピング(平成9年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (295) ササゲのキュウリモザイクウイルス黄斑系統抵抗性遺伝子に連鎖するRAPDマーカーの同定 (日本植物病理大会)
- (276) キュウリモザイクウイルス黄斑系に全身感染するササゲ品種の選抜とそのウイルス感受性 (日本植物病理大会)
- (16) キュウリモザイクウイルス感染タバコのモザイク葉におけるエチレン生成 (東北部会)
- Session 7. Interactions among Soilborne Bacteria, Fungi and Plant Roots (Section II : Bacteriology)
- (14) Rhizoctonia solani菌糸融合2-2群のプラスミド, pRS224と相同性を持つRNAの相同領域の推定 (東北部会)
- (266) T-DNAタギング法によるウイルス感染植物病徴発現遺伝子単離の試み (日本植物病理学会大会)