基本関係データベース演算による自然言語表現の変換
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概要
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一般利用者にとってより使いやすいデータベースシステムを実現するため,形式的な質問言語で書かれた質問をその意味に対応する自然言語表現に変換する方法について考察した.この問題は,質問作成支援システムのほか,自然言語によるデータベース質問の処理にも応用できる.本稿で述べる方式は,自然言語を扱うための複雑な処理を避けるため,制限された英文の集合に単純な文字列操作を施すことにより,質問の解となるデータの意味に対応する表現を得るものである.そのため,主として,この英文集合の満たすべき構文上の制限と,これらの英文の質問に応じた変換法とについて検討した.本稿では,関係代数の基本的な3つの演算選択・射影・結句を扱う.いくつかの表を結び付け(結合),それによってできた表からある条件を満たすを選び出し(選択),必要な列を切り出す(射影)という質問に対して,用意された文集合から選び出された表現集合を連結して,それらに修飾語句を加え,出力の部分を強調する,という処理を提案する.この方法で生成される表現によれば,元の関係がどのような操作を受けるかを推定するのも容易である.さらに,上紀の出力文に関する考察から,質問の構造との明確な対応をもつ単純な表現が作りにくいような質問のクラスが存ることも示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-15
著者
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