天気図の符号化とその天気図データベース・システム実現への応用

概要

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画像データベースを構成する場合, 画像自体のみならず, その中に含まれる種々の情報を効率的に構造化し, 蓄積することが必要である. 本論文では, 天気図データベースを構成する場合について, その中に含まれる天気に関する種々の情報のうち, 気圧配置, 気圧文字, 天気図の型, 前線の四つについて, その符号化の方法を与える. 気圧配置, 気圧文字については, 4進木を用い, 天気図を2×2分割, 4×4分割したときの各ます目における高気圧領域と低気圧領域の優位関係を第1レベルと第2レベルのノードで表現し, 第3レベルのノードは, 天気図を8×8分割したときの各ます目における各種類の気圧文字の有無を表現する. 前線については, 前線グラフを用い, 天気図中で定義した部分領域をそのグラフのノードに対応させ, 各部分領域における前線の有無を表現する. さらに, これらの方法に基づいて, それらの2次元的特徴を表す図形を検索のキーとする検索要求に対して, 符号化された質問を使って階層的に天気図の検索を行う検索システムの実現について明らかにする. 最後に実現されたシステムについて, 実験的に評価し, 今後に残された課題について触れる.
一般社団法人情報処理学会の論文
1985-11-15