2重および3重誤り訂正Reed-Solomon符号の復号
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概要
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ディジタルシステムの信頼性向上のために, 誤り訂正符号が広く用いられている. BCH符号, Reed-Solomon符号の復号法に関しては, 主としてハード面からの研究がなされており, ROMを用いた復号器は実用的であると思われる. 一方, ソフト的に実現できれば, システムの変更等にも柔軟に対応できるので高速処理を要しない場合は工学的に実用価値が高いと思われる. そこで, 本論文では, 2重および3重誤り訂正Reed-Solomon符号の復号を, まず, マイクロコンピュータを用いてソフト的に実現するとともに, ついで, ROMを用いた効率的な復号器を提案している. ここで用いたソフト手法は, シンドロームの算出には2値の場合に有効なシフト演算法を拡張した方法を用いた. すなわち, 1シンボルに対する剰余表を索表して剰余を求め, その剰余を足し込んで演算を行うことにより高速演算を可能とした. また, 誤り位置多項式の解法は定数に対して根のテーブルを索くPolkinghornの方法を用いた. ROMを用いた復号器も同様な復号アルゴリズムを用いている. 復号性能の検討を行い, マイクロコンピュータでソフト的に実現した本方式が高速データ通信回線に対しても実用可能であることを示す. また, ROMを用いた復号器を通常のTTL回路で構成したとして, 復号遅延時間, ゲート数等を評価したところLSI化が十分可能であることが明らかとなった. したがって, ディジタルシステムヘの実用化が期待できる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1984-09-15
著者
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