マイクロコンピュータによるFire符号の高速復号法
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概要
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マイクロコンピュータが飛躍的に発展し, データ通信の端末としても用いられている. したがって, 通信回線の信頼度を高めるために, 符号理論の手法をマイクロコンピュータのソフトによって実現することができれば, 経済的で柔軟なデータ通信システムが構成され得る. 本論文において, マイクロコンピュータによるFire符号の高速復号法として3つの方法を提案している. 第1に, 高速シフト演算法は中国人の剰余定理を用いて復号を行う. 本質的には, テーブルは必要としないが, 演算時間は長くなる. 第2に, 圧縮形テーブル・ルックアップ法はシンドロームを求める演算を剰余表を用いて行い, 誤りの訂正は誤りパターンのみを格納している圧縮復号表を用いて行う. 復号時間が非常に短くなるが訂正可能バースト長が長くなると圧縮復号表が大きくなる. 第3に, ハイブリッド演算法はシンドロームを求める演算を剰余表を用いて行い, 誤りの訂正は高速シフト演算法と同様にして行う. この場合, 復号時間は短く, 小さいテーブルを必要とするのみである. さて, 以上3つの方法のうちで, ハイブリッド演算法が復号時間, メモリ容量等総合的に評価した場合, 最も優れており, マイクロコンピュータのソフトによる実用化が可能である.
- 1980-09-15
著者
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