マイクロコンピュータ上でのBerlekamp-Masseyアルゴリズムを用いたBCH符号の復号
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概要
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誤り訂正符号が衛星通信, 電子計算機などのディジタルシステムの信頼性向上のために実用されている. BCH符号は高い誤り訂正能力をもち実用上重要な符号であるが, 誤り訂正能力の増大につれて復号器が複雑になる. とくに, Berlekamp-Massey(以下, B-Mと略す)アルゴリズムは複雑なので, このアルゴリズムを用いたハードによる実用的復号器は開発されていないようであり, ガロア体を扱う専用計算機を用いてソフトウェアによって実現することが提案されている. 本論文において, まずマイクロコンピュータ上でソフトウェアによって実現した B-M アルゴリズムを用いたBCH符号の復号プログラムとその復号性能を示す. そして, これまでの著者の成果をも加えて, マイクロコンピュータによるソフトとハード回路の両方を用いる場合のBCH符号復号のための有益な設計データを提供し, さらに実用的復号法を明らかにする. たとえば, 符号長n=127, 誤り訂正数tが4以下であれば, すべてをソフトウェアによって復号すると, 復号符号速度は25kビット/秒以上となる. また, n=127, t=5〜10のときは, Chienのハード回路を用いて一部を処理し, あとはB-Mアルゴリズム等を用いてソフトウェアによって復号すれば16k〜4.5kビット/秒の復号符号速度が得られる. なお, 以上の値はZ80程度のマイクロコンピュータを用いた場合である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1985-05-15
著者
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