知的アクセス機能をもつ音声データベース「SPEECH-DB」

概要

論文の詳細を見る
近年, 音声認識に関する研究はハードウェア技術の発達とともに急速に進歩し, 単語単位の認識に基づく特定話者用認識装置が商品化されるに至っている. さらに現在では音韻単位の認識に基づく不特定話者・大語彙認識装置の開発へと研究が進められている. 音韻単位の認識に基づく音声認識を行う際には, 話者の相違および調音結合の影響による音韻の変動の解明等基礎的研究を行うために大量の音声データの分析が必要となり, その蓄積・管理が重要な問題となると予想される. 本論文で述べる音声データベース SPEECH-DB は新しい音声データ管理システムであり, 今後の音声認識の基礎研究を支援することを目的として開発された. SPEECH-DBでは任意の音韻環境の下での音韻あるいは音節の検索はもちろん, その他種々の音声データの容易な検索が可能である. また, 本データベースは知的アクセス機能をもっていることも特徴の一つとしている. 通常のデータベースでは利用者はデータベースの構造に関する知識をもっていなければならず, 利用に際しての障害となっているが, SPEECH-DBでは知的コマンドIQLを用いることによりたんに検索条件を羅列するだけで検索が可能となっている. さらに, すべてのコマンドの育声入力が可能であり, また, システムからの音声による応答があるなどマン・マシンインタフェースにおける多くの工夫がなされている.
一般社団法人情報処理学会の論文
1983-05-15

知的アクセス機能をもつ音声データベース「SPEECH-DB」

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク