高集積マイクロコンピュータに適したマイクロプログラム制御方式
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概要
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本論文では,高集積マイクロコンピュータに適した新しいマイクロプログラム制御方式について述べる. マイクロコンピュータの性能・柔軟性・信頼性を向上するためのマイクロプログラム制御方式として2つの主要な手法を提案する. まず, 高い性能及び柔軟性を得るため, マクロ命令解読機能をマイクロプログラム・メモリ(μ-ROM)と一体化する構成をとる. このような構成に伴い, マクロ命令の解読は命令デコーダといった付加機構を介することなく, 直接, μ-ROMのアドレス・デコーダ上で実現する. すなわち, マクロ命令からマイクロ命令実行までの応答時間を縮めることで高速性を得る. また, 柔軟性に関してはマクロ命令にページ情報を持たせることでμ-ROMを論理的なページに分割し, ページ間でのアドレス・パターンに独立性を与える方法で実現できることを示す. 次に, 高信頼性を得るため, マイクロ命令の実行シーケンスの合理性をチェックする. すなわち, マイクロ命令中に実行可能な位相を指す位相指示ビットを与え, これを基準クロックの位相と比較することで実現する. 以上の手法により, マクロ命令の解読時間が省略されるとともに, 複数の命令セットがμ-ROMの内容だけを変更することで柔軟に対処できる. さらに, マイクロ命令の実行レベルでマイクロプログラムの暴走を効果的に検出し得る.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1982-01-15
著者
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桂 晃洋
(株)日立製作所日立研究所
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前島 英雄
(株)日立製作所日立研究所第8部
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前島 英雄
日立製作所日立研究所第8部
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桂 晃洋
日立製作所日立研究所第8部
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安田 元
日立製作所武蔵工場マイクロコンピュータ・デバイス設計部
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木原 利昌
日立製作所武蔵工場マイクロコンピュータ・デバイス設計部
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桂 晃洋
日立製作所技術研修所
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