時刻入りの節を利用する RLS の学習
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概要
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本論文は筆者らが開発している学習システムRLS(Recursive Learning System)の新しい結果について述べている. 筆者らはオセロゲームを学習の題材としていくつかの結果を発表済みである. これは, RLS上に記述されたゲームプログラムRLS-Othelloがゲームの対局を行い, 対局後その打着手の系列から失敗の原因を解析して有用な概念を学習する試みである. 補助的な学習手法としてRLSはEBGを利用している. しかしこれまでのRLS-Othelloの学習ではEBG用の知識の記述が不十分だったため, 自分の悪手と将来の敵の良手との間の直接の関係等しか利用できず, 従って複雑な盤面パタンのような高度な概念を得ることができなかった. この問題を解決するため, ここではRLS-Othelloの目標概念, 領域理論, 訓練例のそれぞれに時刻を導入し, 棋譜を遡っての推論において, 打着時と失敗認識時の間の全時間範囲における任意の時刻間の関係を記述できるようにした. これにより, 多数の時間的関係を考慮しなければ学習できないような複雑なパタン(双翼)の概念が学習可能となった. 本論文ではまずRLSの概要を紹介し, 本論文で利用する学習事例を導入する. 次いでこの事例に必要なEBG用領域理論を設計し, 領域理論以外のEBGの構成要素について述べ, これらを利用した対局と学習の例を示す. 最後に本システムの考察を行う.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-12-15
著者
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