マルチメディア通信プロトコル (MMCP) の実現

概要

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情報処理の分野では,装置の高機能化,高性能化により従来のコード系のみでなく,動画,静止画,音声等のマルチメディア情報を扱うことも一般的となってきた.マルチメディア情報を利用することにより臨場感や操作性が高まること,また情報量の増加,情報精度の向上により意思疎通が容易となる等の特長がある.これによりシステム全体としてマルチメディア処理の統一性を図るため,通信処理のマルチメディア化が必須となってきた.以上の状況から筆者らはマルチメディア情報を転送するためのマルチメディア通信プロトコル(以下MMCPと略す)の開発を進めてきた.本論文ではマルチメディア情報を転送するための要求条件として,統一的なAPインタフェースを持つ必要性とメディア情報間の時間的,空間的な関係を転送する能力が必要であることを示す.また,これを実現するために必要な機能を検討し,マルチメディア通信プロトコルとして規定した内容,およびこれに従って試作した結果を述べる.さらに試作したプロトコルを機能・性能の観点から評価し,マルチメディア情報の通信に適用可能であることを示す.
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-06-15