(16)大分県におけるIris yellow spot virus(IYSV)の発生
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概要
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2002年3月,大分県国東町のトルコギキョウ2圃場で,えそ症状を主体とするトスポウイルス様のウイルス症状が発生した.RT-PCRおよび電顕観察による同定の結果Iris yellow spot virus(IYSV)によるえそ輪紋病であることが明らかとなった.他のトスポウイルスの感染は認められなかった.増幅DNAの塩基配列を解析したところ,オランダまたはイスラエルで報告されている系統と相同性が高いことが判明した.また,ウイルス症状の多発生が認められた圃場ではネギアザミウマが,小発生の圃場ではミカンキイロアザミウマが発生アザミウマの主体であった.ネギアザミウマが多発生していたハウス内およびハウス周辺においてえそ斑が見られた雑草を調査したところ,タネツケバナがIYSVに感染していた.また分離したIYSV株は汁液接種によりタネツケバナに感染した.以上のことから,病害発生程度は優先アザミウマ種に影響されること,タネツケバナかIYSVの感染源となりえることが示唆された.
- 2003-02-25
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