気管支喘息の心理的プロフィール : 第1報 : 気管支喘息重症度別検討
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概要
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さまざまな疾患のなかでも気管支喘息は心理・性格・社会的因子の影響を受けやすい疾患の一つと言われているにも拘らず, 現行の医療制度のもとでは充分な対応がなされているとは言い難い. 多くの臨床医はその対応の心要性を認識していないことが多いが, また, 仮にその対応の重要性を認識していても現行の医療制度では時間的な制約が大きい. このような制約のなかでも可能な手段として日常診療に際し, 心理 (学的) 検査を施行した結果, 多くの重症気管支喘息患者では予後に対する悲観的な気持ち, 治療に対する意欲の減退に加え, コンプライアンスに影響しうる不安定外向型の性格特性, また疾病逃避傾向を有する症例が多いことが判明した. 気管支喘息の重症化, 難治化, ステロイド依存性, 喘息死の背景因子になっている可能性もあり, 今後充分な対応を工夫していく必要がある.
- 1995-01-30
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