体育科の学習-指導過程に関する研究 : 学習者行動モデルの構築に向けて

概要

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体育の授業を教育の営みとして計画的に組織していくためには，学習の主体である学習者の行動が理解されることから始められなければならない。学習者の行動を理解していくためには，単なる行動の記述あるいは，行動の生起にかかわる変数のリストの提示では限界がある。そこで，学習者行動に関する概念的枠組の体系化が図られなければならないことになる。本稿の主題はそこに求められることになる。学習者行動に関する概念的枠組の体系化と，そこから提示される調査指針に基づく調査結果から，次のような実践的な知見を得ることができた。行動科学の人間行動に関する考え方から，循環的システム（逐次的意思決定過程）としての学習者行動モデルを演繹することができた。そのモデルから，体育授業における学習－指導過程は学習者行動そのものとみなすことができる。従って，学習－指導過程が望ましい方向に展開している状態とは，正の駆動力をもった意思決定が逐次的に繰り返している状態と捉えることができる。このことから，体育授業の成否のポイントとなるものとして認知構造がクローズアップされてくることになる。学習者の認知構造の違いと，表出される運動行動の違いとの関係をみた調査結果から，認知構造の違いによって，学習者行動の違いがよく判別されることが明らかになった。このことから，認知構造の分析によって，学習者行動の理解，予測がある程度可能になってくることが伺われる。以上の結果から，学習者行動の能動的，動態的イメージを体系的に把握するという本稿の目的はほぼ達成することができたといえる。This thesis deals with the learning process of physical education.In this study,we deduce a model of student learning behabior based on the theory of Behavioral science.This study leaves much to be further discussed,but we can get some featured results are follows:The learneng process(student behavior)seems to be the successive decision making process,and that process is identified the information processing system(as scheme 1).
大阪教育大学の論文

体育科の学習-指導過程に関する研究 : 学習者行動モデルの構築に向けて

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