公営体育館の管理形態と経営成績に関する研究 : 職員の経営への参加を視点として

概要

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経営の意思決定過程への参加が,組織構成員のモラールの昂揚に繋るという,経営学の組織論の体育経営への適応の可能性を検証し,それらの組織内環境にかかわる問題が,組織外環境としての運動者とどのような連関をもつのか,すなわち,事業の効果(運動者の欲求充足にどの程度貢献しているかの問題),効率(施設の保有する物的条件がどの程度活用されているかの問題)に,どのように反映されるかの経営学的考察を試みる。研究の対象を,独立,総合的な体育の経営体としての機能を備えた公営体育館(以下体育館とする)とし,廨執行(経営体としての体育館が歳出予算の配当を受け執行できる)と,本庁執行(体育館を所管する教育委員会で歳出予算を執行する)との,2つの管理形態の体育館職員(以下職員とする)に対して,モラール調査を行い上記命題の立証を試みる。調査・研究の結果,体育経営においても一般経営学の組織論をもとに経営活動を実践することの重要性が示唆された。すなわち,職員の経営への参加が職員のモラールを高くするという傾向がみられた。職員のモラールと事業の効果・効率については,サンプル数の不足等研究方法上の限界から有意な傾向をみることができなかったが,事業の効率的側面について,管理形態との連関が一部認められ,その傾向がどのような要因に起因するのか,また,その傾向をどのように評価すればよいのかの新たな問題が今後の研究課題として残った。This study deals with the following two subjects in the perspective of administrative analysis. (1) Relation between the employee's participation in management and their morale in the administration of sport. (2) Relation between the morale and the quality or quantity of the sport services. This investigation leaves much to be futher studied, but some tendencies are shown as follows; It is important that the administration of sport in sports-halls depends on the general theories of organization. The employee's participation in the management of sports-halls raises their morale concerning the administration of sport. The higher morale developes the quality or quantity of the sport services in sports-halls.
大阪教育大学の論文
1983-09-30

著者

赤松喜久
大阪教育大学

公営体育館の管理形態と経営成績に関する研究 : 職員の経営への参加を視点として

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