分娩時の母体血,〓帯血中ACTHとImmunoreactive-β-endorphinの変動 : 特に自然および収縮剤使用分娩について
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概要
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Radioimmunoasayを用いて,自然分娩,収縮剤使用分娩時の母体血,〓帯血中のACTHとImmunoreactive(lR)-β-endorphinを測定し,これらホルモンの分泌動態の検討を行なった.対象は妊娠36〜42週の経膣分娩時の妊婦63例で,内訳は,自然分娩22例,収縮剤としてoxytocin使用22例,prostaglandin(PG)・F_2α使用19例で,母体血の採取は分娩I,II,III期,終了2時間後(IV期とする)に行ない・25例に対しては,分娩III期,母体血と同時に〓帯血も採取レた.結果は自然分娩においてACTHとIR-β-endorphinの分娩各時期の平均値は,ACTH I期平均209.7±52.2,II期516.1±50.6,III期542.3±84.8,lV期70.6±15.9pg/ml,IR-β-endorphin I期平均177.6±30.3,II期296.0±30.9,III期345.1±51.8,IV期93.0±15.9pg/mlとI,II,III期と徐々に上昇し,IV期に下降するバターンを示し,II,III期はI期の2〜3倍の高値を示した.oxytocin使用,PG-F_2α使用に率いても同様のパターンを示し,自然及び収縮剤使用分娩における比較では,ACTH,IR-β-endorphin共,I,IV期には差はなく,II,III期でPG・F_2α使用のものがわずかに高値傾向を示したが,有意差は認めなかった.なお,自然分娩,oxytocin使用,PG・F_2α使用分娩時のACTHとIR-β-endorphinの相関は各々,r=0.921,r=0.833,r=0.916(各々p<0.0001)と良好であった.又,分娩III期,同時刻に採血した母体血と〓帯血の比較でACTHはr=-0.322,IR-β-endorphinはr=-0.116とACTHにおいてもIR-β-endorphinにおいても相関は不良であった.以上より1)自然分娩でも岐縮剤使用分娩においても,ACTHとIR-β-endorphinはconcomitantにおそらくは母体下垂体より分泌されているものと考えられ,分泌パターンに差はなかった.2)母体血と〓帯血におけるこれらホルモンの主な由来が異なることが示唆された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1982-07-01
著者
-
小田桐 恵美
東京女子医科大学中央検査部
-
安達 知子
東京女子医科大学産婦人科
-
安達 知子
総合母子保健センター愛育病院産婦人科
-
地曳 和子
東京女子医科大学中央検査部
-
大内 広子
東京女子医大
-
出村 博
東京女子医科大学病院第二内科
-
出村 黎子
東京女子医科大学ラジオアイソトープ科
-
鎮目 和夫
鎮目記念クリニック院
-
代田 真理子
東京女子医科大学ラジオアッセイ科,内科II
-
篠崎 初恵
東京女子医科大学ラジオアッセイ科,内科II
-
鎮目 和夫
東京女子医科大学ラジオアッセイ科,内科II
-
村山 啓三郎
東京女子医科大学産婦人科
-
小田桐 恵美
東京女子医科大学臨床検査科
-
小田桐 恵美
東京女子医科大学内分泌内科
-
小田桐 恵美
東京女子医科大学
-
出村 黎子
東京女子医科大学第二内科学
-
出村 黎子
東京女子医科大学
-
村山 啓三郎
東京女子医大
-
鎮目 和夫
東京女子医科大第2内科
-
小田切 恵美
東京女子医科大学中央検査部
-
代田 真理子
東京女子医科大学ラジオアツセイ科 内科ii
-
出村 博
東京女子医科大学第二内科
-
出村 博
東京女子医大病院
-
出村 博
東京女子医科大学第2内科
-
出村 博
東京女子医大内分泌内科
-
Odagiri E
Tokyo Women's Medical Univ. School Of Medicine Tokyo Jpn
-
篠崎 初恵
東京女子医科大学ラジオアツセイ科 内科ii
-
安達 知子
東京女子医大
-
出村 博
東京女子医科大学内分泌疾患総合医療センター内科
-
Jibiki Kazuko
Institute Of Clinical Endocrinology And Second Department Of Medicine Tokyo Women's Medical Col
-
出村 黎子
東京女子医大・内科
-
鎮目 和夫
東京女子医科大学
-
地曳 和子
東京女子医科大学ラジオアッセイ科
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