骨密度検診車 (DXA搭載) を用いた地域住民における骨粗鬆症スクリーニングの試み
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概要
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二重エネルギーX線吸収法装置(QDR-1000/W)搭載の骨密度検診車にて2年間で197例(平均年齢55.3±11.8歳)の地域住民婦人の第2〜第4腰椎正面像の骨密度(BMD)測定を行った. 骨粗髭症の危険因子のアンケート調査およびホルモン細胞診も行いBMDとの相関を検討した. 1. BMDは年齢と負の相関を認めた(r=-0.645, p<0.01). 閉経前症例(n=62)のBMD1.058±0.127g/cm^2に対し閉経後症例(n=135)のBMDは0.802±0.154g/cm^2と有意に低値であった. BMD<0.8g/cm^2のBMD低下群は前者が3.2%(2/62), 後者が51.1%(69/135)であった. 2. アンケートによる骨粗髭症ハイリスク群の検討では, 閉経後症例をBMD低下群とBMD正常群(BMD≧0.8g/cm^2)とに分け, アンケートの各項目について比較したが, body mass index(体重(kg)/身長(m)^2), 初産年齢で有意差を認めたのみで, 生活習慣, 月経歴, 分娩回数, 授乳期間, 腰痛の有無とは無関係であった. 3. ホルモン細胞診のパラメーターのうち, karyopyknotic index, maturation valueとBMDとの間に正の相関を認めた. 以上より骨密度検診車にて地域住民婦人のBMDを測定した結果, 閉経後ではBMDの低下している症例が高率に存在していることが判明した. 自覚症状や生活習慣等とBMDとの相関は見出せず, 自覚症状のない症例に対するBMD測定の必要性が再認識され, 閉経後の婦人に対しては積極的にBMD測定を行うべきであると考えられ, 骨密度検診車は地域住民のBMD測定に有用であると考えられた.
- 社団法人 日本産科婦人科学会の論文
- 1994-09-01
著者
-
田村 正毅
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
田中 憲一
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
倉林 工
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
八幡 哲郎
新潟大学大学院医歯学総合研究科(産科婦人科学教室)
-
田中 憲一
新潟大学医学部産婦人科
-
山本 泰明
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
安田 雅弘
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
東條 義弥
新潟大
-
山本 泰明
新潟大
-
山本 泰明
新潟大学医学部産婦人科学教室
-
藤巻 尚
新潟県厚生連村上総合病院
-
八幡 哲郎
新潟大学医学部産科婦人科
-
安田 雅弘
新潟大学 産婦人科
-
東條 義弥
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
藤巻 尚
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
織田 和哉
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
織田 和哉
新潟大学医学部産婦人科学教室
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