脳卒中後片麻痺患者の歩行移動動作テストの難易度 : 介助量を基準にした評価法による
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概要
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脳卒中片麻痺患者179名を対象に,日常の臨床で使われる93項目の歩行移動動作を調べ,どの程度の介助を加えればこれらを実行できるかを7段階で評価すると共に,各症例の障害度(総合評価)を「常に介助が必要:得点1」から「健康人と同等に行える:得点6」までの6段階で評価した.次いで症例ごとに全テスト項目の評価点の総和を求め,同時にテスト項目ごとに全症例の評価点の平均を求め,総和の大きさの順に上から下へ症例を,一方で平均点の大きさの順に左から右にテスト項目を配列しクロス表を作成した.この表を用いて理学療法士による総合評価と総和との関係,テスト項目の相互の関係を調べ,テスト得点の総和は評価担当者が症例に付けた歩行能力障害に対する総合評価と高い相関を示し,歩行移動動作障害の定量的な指標として利用できることを示した。しかし高度障害群,中等度障害群および軽度障害群の3群に分けてテスト項目の順位を分析すると,全症例のデータを使った難易度の順位とは必ずしも一致しなかった.今後,今回の検討で明らかになった事実を使って,難易度を順序づけるのに有効な少数個のテストを選び,効率よく患者の障害度を評価するテストバッテリーを構築したいと考えている。
- 2003-12-18
著者
-
菅沼 一男
茅ヶ崎リハビリテーション専門学校 理学療法学科
-
白鷹 増男
北里大学一般教育部
-
白鷹 増男
北里大学一般教育部人間科学教育センター健康科学単位
-
清水 和彦
北里大学医療衛生学部
-
宮原 英夫
茅ヶ崎リハビリテーション専門学校理学療法学科
-
清水 和彦
豊橋創造大リハ学部理学療法学科
-
菅沼 一男
茅ヶ崎リハビリテーション専門学校理学療法学科
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